立春(りっしゅん)
二十四節気の始まり、立春。一年の始まりとなる節気です。その前日は「節分」。邪気を祓い、春を呼びます。興福寺の 追儺会(ついなえ)(鬼追い式)や元興寺の節分会など、多くの人でにぎわいます。実際には最も寒い時期ですが、日に日に日脚も伸び、少しずつ春へと向かっていきます。
・初候 東風解凍 (はるかぜこおりをとく)
・次候 黄鶯睍睆 (うぐいすなく)
・末候 魚上氷 (うおこおりをいずる)
・立春の歌
福豆のゆふべ撒かれし門口にひかり及べり春立つ朝
喜夛隆子(歌人・ヤママユ編集委員)
福豆を昨夜撒いた玄関口に、朝の光がさす立春の朝。まだ寒い日は続いているが、立春の朝の光は、春の温かさを連れてきてくれる。また立春は旧暦では、新しい年の始まりでもあり、「春立つ朝」には、新年のりんとした決意も感じらます。節気の感覚、行事、自然と寄り添う気持ちがさわやかなお歌です。
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