小暑(しょうしょ) ~7月6日から7月21日~ いよいよ夏らしい暑さとなる時期。梅雨明けが近づき、日射しも強くなります。朝顔の花、蝉の声。夏の風物詩も身近に。 ・初候…温風至(あつかぜいたる) ・次候…蓮始開(はすはじめてひらく) ・末候…鷹乃学習(たかすなわちわざをならう) 奈良町にぎわいの家・オリジナル二十四節気短歌 ・小暑の歌 蚊帳に一つほたる放ちてほの青き夢見る子ども小暑の頃か 喜夛隆子(歌人・ヤママユ) 蚊帳は、網戸が普及する昭和四十年頃まで、夏の夜には必須のアイテムでした。吊られた蚊帳の中で眠る独特の雰囲気を覚えている方も多いことでしょう。その蚊帳の中に蛍を放ち、独特のささやかな光を感じながら、夢うつつに寝入る子ども。「ほの青き」は、蛍の光でもあり、幼い時間を刻む子どもの夢の色でもあります。蚊帳という不思議な空間の詩情がよく伝わる、素敵なお歌です。