処暑(しょしょ) ~8月22日から9月6日~ 「処」はおさまる、の意味。暑さがおさまる処暑。実際は残暑が続きますね。夕暮れに赤とんぼが見られるようになると、秋。また、処暑は台風の多い時期。災害がなく、実りの秋が迎えられますよう。 ・初候 綿柎開(わたのはなしべひらく) ・次候 天地始粛(てんちはじめてさむし) ・末候 禾乃登(こくものすなわちみのる) 奈良町にぎわいの家・オリジナル二十四節気短歌 ・処暑の歌 いにしへの平城(なら)のみやこの宮跡に処暑の夕風邯鄲鳴けり 喜夛隆子(歌人・ヤママユ編集委員) 復元された大極殿の朱塗りの柱が美しい平城宮跡。また、平城宮跡は様々な草が生えている緑の場所でもあります。その宮跡に秋を感じさせる夕風が吹き、邯鄲が鳴いている…。邯鄲というのは、こおろぎの一種とのこと。体が細長く、スズムシに似ていて、淡い黄緑色の虫とのこと。季節を先どりするような虫の音色は、1300年の昔も変わらない処暑の声だったことでしょう。