
~9月23日から10月7日~
節気と聞いてピンとこない方も、秋分の日は祝日ということもあって、よく知っておられると思います。お彼岸のお墓参り、おはぎを作るなど、目にみえる形で暮らしに残っている節気ですね。秋分は昼と夜の長さが、同じです。つまり、秋分を過ぎれば、日が短くなり、どんどん、冬になっていきます。彼岸花の赤に真っ白な月。秋の本格的な始まりに、美しい色が少しずつ際立つ季節です。




初候 雷乃収声(らいすなわちこえをおさむ)
次候 蟄虫坏戸(ちっちゅうこをはいす)
末候 水始涸(みずはじめてかる)
次候 蟄虫坏戸(ちっちゅうこをはいす)
末候 水始涸(みずはじめてかる)
奈良町にぎわいの家・オリジナル二十四節気短歌
・秋分の歌
逝きし人とことば交はして行く道の畦にひとすぢ彼岸花炎ゆ 喜夛隆子(歌人・ヤママユ編集委員)
亡くなった人に語りかける。言葉をおくれば、 いない人もまた答えてくれるような、 そんな気持ちで田んぼの畦道を歩いている。 畦にはひとすじの彼岸花。亡くなった人の命の形のように、 もえている、秋分のころ。実際には答えてくれない声に、 語りかける時間のはるけさと、彼岸花の真っ赤な生命力。 此岸と彼岸をつなぐ、鮮やかなお歌です。