初候 草露白(そうろしろし)
次候 鶺鴒鳴(せきれいなく)
末候 玄鳥去(げんちょうさる)
・白露の歌
しらつゆの降りし大地を踏みながら紫紺の茄子を五、六個とりぬ 喜夛隆子(歌人・ヤママユ編集委員)
朝の冷えた空気、露が降りた大地。潤いのある大地に、紺色がかった紫の茄子が実っている。初秋の茄子、秋茄子は、今が一番美味しい時期ですね。しらつゆの「白」、大地の土の色、茄子の「紫紺」、きりっとした白い空気の中に茄子の色が鮮やかにたちます。季節の旬の実りの感触と、初秋の朝の空気感に満ちた、清々しいお歌です。