寒露(かんろ)

~10月8日から10月22日~


漢字の通り、寒い朝、霜になりそうな冷たい露がおりるころです。朝は冷えますが、晴れると、いわし雲など、秋の雲がたなびく青空の高さが際立つ季節。七十二侯の言葉も、雁が飛来して、菊が咲き始め、キリギリスが戸のあたりで鳴く…といった、秋の風景がいっぱいの節気です。
初候 鴻雁来(こうがんきたる)
次候 菊花開(きくのはなひらく)
末候 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

奈良町にぎわいの家・オリジナル二十四節気短歌

・寒露の歌

朝の目覚めくつきりとして寒露なり黄菊白菊ひらきはじめぬ  喜夛隆子(歌人・ヤママユ編集委員)
急に寒くなりだした朝、その冷たさが、逆に目を覚ましてくれる寒露のころ。ちょうど、黄色や白の菊が咲き始めた。ひんやりとした秋の空気感でのさわやかな目覚めと、菊の黄と白の目の覚めるような、くっきりとした色の感触が重なる、秋の輪郭が鮮やかなお歌です。