小雪(しょうせつ)

~11月22日から12月6日~


小雪、字の通り、小さな雪と書きます。寒くなるが雪はそれほどでもないという意味で、さすがに、雪の実感はまだありませんね。それでも山間で雪の便りを聞くと、ぐっと寒い気持ちになります。十一月二十三日は、祝日で勤労感謝の日として、おなじみですが、この日は、新嘗祭といって、宮中でその年とれた米を供えて、今年の米の収穫を祝う、大事な祭があります。冬に向け、食べ物を蓄えておくというのは、昔は、命にかかわる切実なことでした。小雪は、秋の実りに感謝する節気でもあるのですね。
初候「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」
次候「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」
末候「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」

奈良町にぎわいの家・オリジナル二十四節気短歌

・霜降の歌

はつ雪の便り北より山地より 小雪けふも大和はもみぢ   喜夛隆子(歌人・ヤママユ編集委員)
初雪の便りが、北の地方や、山地から聞こえてくるが、小雪の今日も、大和は晴れている、というお歌。奈良は南部での雨の量は、全国有数ですが、北部は乾燥する日が続きます。全国的に雨の被害の多い時でも、奈良北部は、災害を免れることも多いですね。冬の晴れ間を楽しむ大和、いつまでも穏やかでと願います。